船原吉野桜移植
鳥取県立西高等学校の耐震工事に伴う工事でグラウンドの隅にある桜を移植する事になり、その移植工事を昨年3月我が社で請け負うことになりました。
移植に伴いこの桜についていろいろと調べてみると、非常に珍しい桜であることがわかりました。
43年前に卒業50周年記念に植えられた桜だそうなのですが、その同期生の中にこの桜を伊豆半島の船原峠で発見された竹中要理学博士がおられ、竹中博士が国立遺伝学研究所細胞遺伝部長であった関係で、同所の厚意により入手されたそうです。
伊豆半島では大島桜が自生しており、燃料用に江戸彼岸桜が植林され、それが自然に交配されてこの桜が生まれたました。それを竹中博士が船原峠近辺で発見されて、自ら船原吉野桜と命名されたとのことです。
非常に珍しい桜で、調べた結果、鳥取県にはこの桜一本しかないようです。
植樹の時に数本をまとめて一カ所に植えたようで、それが現在に至り珍しい桜の株立ちになりました。
自然交配種(挿し木、実生で繁殖)で接ぎ木ではないので染井吉野桜と違い、寿命が長い様に思われます。
花は染井吉野桜と同じ時期に咲きますが、色は少し薄めです。
去年の4月に根回し(環状剥離)を施し、11月に掘り取りをして新しく作られた庭園に移植しました。
掘り取り時には非常に多くの新しい根が出ていたので、新天地で活着し、春には綺麗な花を又咲かせてくれると思います。
新しく西高校の進入路(武道館横)が作られた入り口左側の庭園の中に植えていますので、お花見のシーズンにはぜひ見ていただければと思います。
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